COLUMN
コラム
2024.12.18
【ブログ】帰国後は合格に向けて、猛勉強した【後編】
【帰国後】アメリカの高校を卒業してから、SATやIELTSの試験が続きました。何としてでも良いスコアが取りたい。帰国後1ヶ月、あっという間に出願の時期が来てしまいました。心の中は焦り、不安がうずまきました。
大学の資格要件とは
私は留学期間中はある予備校に登録し、エッセーなどを見てもらっていました。
公式に発表されているわけではないので、あくまで予備校の推測する合格者平均値だと思いますが・・・各大学には、英語試験の出願資格要件(合格目安)があります。
例えば、慶応大学経済学部はSATは1400点、TOEFLは110点は必要です。
早稲田大学政治経済学部はSAT1300、TOEFL100点、上智大学国際教養学部はSAT1260点、TOEFL100点というように。
IELTSは7.5はあった方が良いと言われました。
SAT,IELTS,TOEFLは、これらのスコアに達していないと合格は難しいと聞いていました。
正直、2年間の留学でこれらの点数に届かせるのは、なかなかの挑戦でした。
SATの点数が200点アップ!壁を乗り越えた瞬間だった!
共通テストのSATは、留学中から何度も受験していたけれど、同じような点数をウロウロしていてスコアに伸び悩んでいたテストです。
日本ではあまり馴染みのない試験のため会場も少なく、6月は広島へ、8月は軽井沢まで行きました。
9月上旬にスコアを提出しなければならなかったので、8月の試験が最後のチャンスでした。
交通費や時間もかかる中、点数を上げたい一心で、もうあとがない状況。
今回目標点数に届かなければ、受験さえできない状況でした。
前日はご飯も食べられず、ずっと緊張していました。
悪い点数だったら両親に言いたくなかったので、結果発表の日をわざと翌日に伝えていたほどです。
しかし結果は200点アップ!
自分でも息を飲むほど驚きました。
もちろん受験資格にも届き、翌日が発表だと言っていた親にも、思わずその日に伝えてしまいました(笑)
両親もとても喜んでくれて、自信を持って大学にスコアを出願することができました。
実は受験前に「今回のスコアを提出するんだ!」と決めて、試験結果を入れるだけの状態まで出願準備を済ませていたんです。
ある意味願掛けですね。
今考えたら、それだけ切羽詰まっていたんだなと思います。
SATの点数が上がった理由はひたすら似たような問題を大量に解き、間違った問題を何度も解くことでなくしていったこと。
4冊の分厚いテキストブックと公式の過去問6回分を何度も何度も解いて慣れていったことで私の脳に全ての問題傾向が届いたのかもしれません。
IELTSはなんと過去問25回分をひたすら解きまくりました。
エッセイは先生からアドバイスをもらってブラッシュアップ
英語のエッセイには、それぞれテーマが設けられていました。
私が書いたエッセイの一つには「人生に影響を受けた偉人」というテーマがありました。
実際に私が行ったエッセイの書き方の順番を紹介します。
・自分の夢やありたい姿はなにか
・ゴールに向かう過程で、選んだ偉人の考えや知識がどのように自分に影響受けたか
・夢に対してこれまでどんな経験を積んできたか
・現在持っている自分の知識がどの程度のものか
・今の自分に足りない知識や経験はなにか
・なぜその不足した知識や経験が志望する学科で必要なのか
・その知識や経験を得た上で、どんな姿になり社会に貢献していくのか
エッセイを書くのは正直とても難しかったのですが、何度も受験を重ね、そのたびにエッセイを書いてきたので、書き方がだんだんと明確になり、どんどんブラッシュアップできました。
最後に書いたエッセイは、精巧で筋の通ったハイレベルなものが出来上がったかと思います。
大切なのは相手の立場で考えること
エッセイも志望理由書も、どちらも大事な視点は「選考者の立場で考えること」です。
自己アピールばかりにならないように、大学側はどんな人材を欲しているか、どんな人に学びに来てもらいたいと思っているかなど、相手の立場になって考えてみると、何を書くべきかが見えてきますよ。
ほかにも、常に日本や世界情勢を知るために新聞やニュースに触れて、いつも頭の隅にでも入れておくことで、エッセイの中に自然に取り入れることもできます。
また、学校ごとのリサーチも大切です。
志望理由書は、大学のWebサイトを両親と一緒に徹底的にリサーチしました。
実際に志望大学の1つは「他学科の授業を積極的に受講する姿勢」を大切にしている大学だったので、志望理由書にも学科名やゼミ名まで記入する対策も行いました。
自分の夢や志望理由に学校ごとの教育方針を合わせながら書いていくことで「あなたが求めている人材は、私ですよ!」という自己アピールになり、より目を引く志望理由書に仕上がります。
大学の理念や「こんな人に入ってきてほしいな」という大学側が求める学生像を考えながら作ってみてくください。
ついに希望大学に合格が決まった!最初に込み上げた感情は「安心」
合格発表の日は、両親は仕事で外出していたので私一人で公式のWebサイトで確認しました。
最初はずっと
「見たくないな…見たくないな…でも見なきゃ!」
とソワソワしていました。
勇気を出してクリックして、画面に大きく出た「合格」という文字が出た瞬間、叫びたいほど嬉しかったと同時に、心から安心しました。
仕事に出ていた両親も電話をかけてくれて、兄も帰宅後すぐに「おめでとう!」と声をかけてくれて、家族みんなで喜び合いました。
家族もずいぶん心配してくれたんだなと思い、改めて合格できたことに、自分自身はもちろん家族のことも含めてホッとしました。
帰国子女受験は本当に狭き門。合格率は8倍でした。
でも、一般受験とはまた違う魅力もあると感じています。
一般受験は学力重視ですが、帰国子女受験は一定の英語力は必要ではあるものの、自分自身を評価してもらえる受験形式です。
これまでどんな活動をして、どんな知識や経験を得て、どこへ向かいたいと思うのかで合否が決定します。
高校留学を経験した人なら、日本では到底得られない特別な経験や体験が一人ひとりあるはずです。
それを細かく分解して、エッセイや志望理由書に書き表し合格をつかめると、自分の留学経験も認められた心地がして嬉しくなりますよ。
将来は医療コンサルタントになりたい
冒頭にも少し触れましたが、私は将来、日本の医療に関する仕事をしたいと考えています。
具体的には医療コンサルタントと呼ばれる仕事で、大学病院やクリニックなどの医療機関において、経営面で抱える問題解決の支援を行います。
日本の少子高齢化社会や医療従事者不足の社会問題に対して、医療従事者の負担を減らせるようなマネジメントを学びたいと考えています。
とくに北欧の医療は世界的にもモデルとなっています。
大学在学中は、ヨーロッパに行ってまた留学したいなと考えています。