COLUMN
コラム
親子留学を決断した理由はなんですか。
私が娘の留学を決めた理由は2つあります。
1つ目は、娘が強く留学を希望しているからです。娘は小学校1年から2年までアメリカのオレゴン州で暮らしており、その経験がとても良かったようです。現地の生活や学校が娘に合っていたため、再び海外で生活したいという希望を持つようになりました。
2つ目は、日本の未来に不安を感じているからです。急速に進む人口減少と経済の衰退、さらには増税や悪化する東アジア情勢など、今後の日本に対して心配が大きくなっています。このままだと、娘が大人になる頃には今よりも暮らしにくい国になっているのではないかと危惧しており、海外での生活を視野に入れた準備をしたいと考えています。
カナダを選んだ理由はなんですか。
本当は以前住んだことのあるアメリカがよかったのですが、円安ドル高により経済的に不安定要素になること、またアメリカでは不法移民問題による治安悪化が深刻だと感じ母子で行くなら、為替レートも比較的差はなく、銃社会でないカナダを選びました。
娘さんはカナダに来る前はどのように英語に取り組んでいましたか。
4月〜7月まで日本の公立中学校に通わせようとしましたが、学校が合わず、また日本の詰め込み授業は今後必要にないと判断し、家で毎日Native campで会話と、英単語10個を覚えていました。その数ヶ月でもだいぶ英語力が伸びたように思います。
留学前はどんなことが不安でしたか。
留学前に感じていた不安は、いくつかあります。まず、娘が以前から積極的不登校だったため、カナダで毎日きちんと朝起きて学校に通うことができるか心配でした。新しい環境での適応がスムーズにいくかどうかは、大きな不安材料でした。
また、娘が多感な時期に差し掛かっていたことも気がかりでした。特に女の子同士でグループができている年齢なので、その中にうまく溶け込めるかどうかが心配でした。
さらに、娘と一緒に猫を連れて行ったため、引越しによるストレスが猫にかかるのではないかという不安もありました。動物は環境の変化に敏感なので、適応できるかどうかが気がかりでした。
最後に、私自身が英語に自信がなかったため、万が一の緊急時(例えば交通事故や猫の体調不良、娘の体調不良)にうまく対応できるかどうかが不安でした。特に言葉の壁が心配でしたが、実際に生活してみて少しずつ不安は解消されていきました。
留学を通してお子様に期待することはなんですか?
娘に適した環境で娘が楽しく過ごせること。
日本でもしものことが起こった時に対応できるように、日本以外の国でも生きる力を身につけること。
初めての授業、初めての登校日はお子様の様子はどうでしたか。
とても緊張していました。初日は学校でもクラス自体決まっておらずお試しグループで勉強しました。その日は全く馴染めず帰って来ました。翌日からクラスが決まり、フィリピン人とカナダ人のグループに声をかけられ、ニコニコで帰って来ました。
授業はどんな科目をとっていますか。お子様はどのように学校を楽しんでいますか
選択科目はまだなく、必須科目を学んでいます。授業の内容特に算数は日本よりも簡単で、計算テストをするといつも娘が1番に終わるそうです。
娘は先生の話を聞き1人で問題を解くという日本式教育より、クラスメイトと話し合いアクティビティをしながら学ぶカナダ式教育の方が合うようで、「授業が楽しい」と言って学校に行っています。
現在通われているサレー学区の学校はどんな学校ですか。
サレー学区の印象についてですが、非常に多様なコミュニティが形成されていることが特徴的です。私が住んでいる地域では、インド系の方々が多く、カナダというよりインドにいるような感覚を受けることもあります。少し南に進むと、中国系の住民が増え、さらに多様性を感じます。カナダ人に関しては、オレゴン州のポートランドと比較すると、シャイな人が多い印象を受けました。ポートランドでは車を運転中に歩行者に道を譲ると、必ず感謝の意を表してくれましたが、バンクーバーでは、感謝の言葉は少なく、真顔で通り過ぎることが多いように感じます。これは移民の数が増えた影響かもしれません。
娘の通う学校では、クラスの人数が24人で、そのうち14人が女の子です。そのうち6人が中国系、2人がカナダ系、2人がフィリピン系、2人がインド系、1人がメキシコ系、1人が日本人です。クラスでは中国語が頻繁に使われており、まるで中国のインターナショナルスクールにいるかのようだと娘は感じています。ただ、日本人は娘一人だけなので、英語の上達が早かっただけでなく、中国語にも詳しくなりました。このような多国籍な環境での経験は、娘にとって非常に貴重なものとなっています。
親子留学を実現した今の感想は?
率直な感想は、来てよかったです。
日本の学校に比べてとにかくアクティビティやグループワークで学ぶことが多く、とても娘に合っているようで、毎日勉強が楽しいと学校にうきうきで行っていて、それだけで来た意味を強く感じます。